高校受験の合格から入学までの流れを徹底紹介


「高校の入学手続きってなにをすればいいの?」

「入学金と入学手続時納入金の違いは?」

「入学手続き後でも入学辞退できる?」

高校の入学手続きには、あらゆる必要書類の準備や新たな生活を迎えるための準備が必要となります。


とくに入学金や授業料の納付には気をつけるポイントがあります。

高校の入学手続きは、期日に余裕をもって確実に完了させましょう。


この記事では、高校合格後に必要な手続きや支払いが必要な費用、入学手続きにおいて気をつけるべきポイントなどについて解説します。


高校受験の合格から入学までの流れ


早速、高校受験で合格してから入学するまでの流れを解説していきましょう。
主なステップは以下の3段階となっています。


それぞれの概要や覚えておくべきことを解説していきます。


学費等の振込み


合格を確認したら、学校指定の口座に学費等の振込を行います。

私立であれば公立高校の合格発表前に入学金等を支払っている場合もありますが、合格後に振り込まなければならない費用としては、入学金のほか授業料の一部にあたる費用などがあります。


指定された金額を、必ず指定期日までに余裕をもって振り込むようにしましょう。

学費などの支払いが期日を過ぎてしまった場合、合格取り消しになる恐れもあります。

事前に支払う金額と期日を確実に確認し、支払期日を過ぎることないように注意しましょう。


私立高校の場合、学校によっては「一括方式」「二段階方式」の2種類の支払い方法があります。



一括方式とは


入学金と初年度授業料の一部(1学期分など)をまとめて1回で支払うこと



二段階方式とは


入学金と初年度授業料の一部の支払締め切りが別々であり、それぞれの支払期間に応じて支払うこと



「一括方式」では入学に必要な金額を全額一括で支払い、「二段階方式」では入学金と初年度授業料の一部との支払いを2段階に分けて行います。


「二段階方式」は支払いを分割できるため、一度の支払いで必要な費用を抑えることができるメリットがあり、反対に「一括方式」ではまとまったお金を期日までに全額準備する必要があるので、支払い方法を事前に確認したうえで、期日までに支払いを完了させましょう。


書類の提出


入学に必要な書類は、合格発表後順次高校から郵送されます。

高校から入学手続き書類が届いたら、不備がないか一度すべての書類を確認しましょう。

入学手続き書類には「入学に合意する書類」「個人情報の登録に関する書類」「住民票」などがあります。


必要書類には中学校や区役所などに申請して取得しなければならない書類もあるため、提出締切日を確認したうえで余裕をもって書類を揃えましょう。

それぞれの手続き書類の書き方についてはのちほど解説します。


新生活の準備


中学校とは異なり、高校の場合、通学の仕方や周りの環境が一変します。

新しい生活に備えるために、事前に高校までの通学経路を確認しておくなど、入学までの期間に新たな環境に対応できるように準備しておきましょう。


また、高校では部活での活動に力を入れている学校も多いです。

新たに始まる高校生活に備えて、入りたい部活やクラブについて下調べしておくことも、高校入学してからの新たな生活に役立つでしょう。


高校受験後の入学手続き書類・封筒の書き方


ここまで、合格から入学までの流れを解説してきました。


ここからは、そのなかでも難しいであろう入学手続き書類の書き方、封筒の書き方を解説していきます。

こちらも流れは3ステップです。


それぞれ詳しく解説していきます。


学校指定の書類の用意


入学手続き書類を書く前に、必ず高校から郵送されてきた書類に不備が無いかを確認しておきましょう。

書類の不足がある場合には、直ちに高校に連絡し不足書類を郵送してもらいましょう。


また、入学手続き書類には記入する際のお手本となる書き方用紙が同封されていることが多いです。

指定された書き方に沿って、必要事項を丁寧に記入してください。


記入の仕方は、願書を書くときと同様に、住所の書き方(ハイフンを使わず正式名称を記入する)や黒色ボールペンでの記入(摩擦で消えるフリクションボールペンなどは使わない)などに気をつけて記入します。

書き方や内容にわからない点があれば、高校に連絡して確認するのも1つの手段です。


住民票や卒業証明書等の用意


必要書類には、住民票や卒業証明書などがあります。

これらの書類に自分で記入する部分はないので、取得次第不足のないように郵送封筒に入れて保管しましょう。


住民票は区役所または市役所で、卒業証明書は高校で申請して取得する必要があるので、期日には余裕をもって書類を揃えてください。

卒業証書の受け取りの際には本人であることを証明する書類が必要な場合もありますので、事前に必要な持ち物を調べておきましょう。


封筒の用意


入学手続き書類が揃ったら、高校に郵送するための封筒を用意します。

封筒に住所を記入する際には、番地を漢数字で記入したり、ビル名や階数を省略せずに書いたりすることに気をつけましょう。

裏面には自分の名前と住所を記入しますが、このとき文字列の一番下を一直線に揃えると美しく見えます。


封筒を郵送する際には、願書と同様に簡易書留で郵送します。締切日が近い場合には速達・簡易書留で送るといいでしょう。

速達分の料金は上乗せされますが、届けまでに必要な時間が短く、安心・安全に書類を郵送できます。

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高校受験の入学金・入学手続き金・入学手続時納入金の違い


次に、誤解の多い入学金について話していきます。

入学金のほかにも「入学手続き金」などは聞いたことないでしょうか。

ここでは、似た用語である以下の3つの違いを解説していきます。


それぞれの意味を順に確認していきましょう。


入学金


入学金は、入学に必要な費用のことで、入学金の支払いによって入学の意志を確認する役割があります。

公立高校の入学金は全国共通で5,650円(鳥取県、福岡県、佐賀県長崎県に関しては5,550円)です。

一方で私立高校は学校により金額の変動が大きく、文部科学省の令和元年度の調査によれば、私立高校の入学金の平均は16万3,362円だとされています。



令和元年度私立高等学校等初年度授業料等の調査結果について
引用元:文部科学省ホームページ


入学手続き金


入学手続き金とは、高校に入学するための手続き費用のことで、一般的には入学金に施設費をくわえた金額を指します。


私立高校に合格した場合に納める費用は、延納制度(*1)を利用することで期日(公立高校合格発表後)まで延納できます。

延納制度を利用する際に必要な費用として、入学手続き金(前納金)が必要な学校もあります。



*1:延納制度とは


私立高校の入学手続きの際に、公立高校の合格発表まで、入学金や学費の納入の全部または一部を待ってくれる制度のこと。


私立高校入学を辞退した場合に、学校によっては入学手続き金をのうち施設費のみ返還されるケースもありますが、学校の規定により異なりますので詳細は学校に確認することをお勧めします。


入学手続時納入金


入学手続時納入金とは、入学金と施設費等初年度諸経費、授業料の一部を合算した費用です。(*1) *1:内訳は学校により異なります。

前述の入学手続き金と同様に延納制度を利用することで期日(合格発表後)まで延納できます。


入学手続時納入金(一時金)は、一般的に、入学を辞退する場合には、手数料や管理費などが差し引かれた後に返還されることがありますが、学校により返還金額の内訳は異なります。また、入学を辞退する期限が定められている場合があり、この期限を過ぎた場合には返還されないこともあります。

詳細については、入学する学校の規定に従って学校に問い合わせることをお勧めします。


また、学校によっては合格時に入学金の一部のみを支払う場合もあるので、予算にあわせて支払いが可能な費用に収まるように受験校を選ぶことも重要です。

とはいえ、費用で高校を決めるのはお子さんの将来に悪影響を及ぼす可能性もあるため、足りない場合には事前にローンなどを使って用意しておくといいでしょう。


高校受験の入学手続き後に入学辞退はできる?


入学手続き後の入学辞退は、補欠合格者に対する手続きの関係で複雑な手続きが必要なので、学校によっては難しいケースが多いとされています。

入学辞退意志が固まり次第、可能な限り早急に入学辞退の意志を学校に連絡する必要があります。


急な転勤により通学が難しくなった場合や、不測の事態でどうしても入学が困難になってしまった場合には対応してもらえる可能性もあるので、やむを得ない理由がある場合には入学手続き後でも一度問い合わせてみるのがいいでしょう。


入学辞退時の入学金返金について


入学金は「入学の地位を手に入れるための対価」と考えられているため、入学を辞退した場合にも一般的には返還されません。


一方、合格後に授業料の一部を支払った場合には、授業料は「入学を前提に授業を受ける対価等として学校に支払うべきお金」であるため、入学辞退をすれば全額返金されます。

なお、推薦受験などの特別な受験の場合には、入学がほぼ確約された受験であるため、高校側は入学手続き後に学生の入学を期待します。

そのため、推薦受験などの場合においては入学金だけでなく授業料の一部も返還されない可能性が高いです。


高校受験滑り止めの入学手続き締切日について


滑り止めで受験することが多い私立高校の入学手続き締切日は、公立高校の合格発表よりも前に設定されていることが多いです。

公立高校の合否を確認するまでは入学手続き金を支払いたくないという方は、高校によって設けられている「延納制度」を確認してみましょう。


延納制度とは、私立高校の入学手続き金の支払いを、公立高校の合否発表まで待ってくれる制度です。

通常は、期日までに入学金等の支払いが確認できなければ、入学の意志がないと見なされ合格は取り消しになります。

しかし、必要な手続きをとることで、延納制度を利用し公立高校の合否発表まで支払いを延期できます。


前納金支払いの有無や手続きの有無は高校によって異なるため、前もって受験した高校がどのような延納制度を設けているか確認しておきましょう。

また、受験校を決める前段階において、入学金等の支払いに対してどのような制度があるか、高校の説明会やWebページなどで確認をしておくと安心です。

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高校受験の入学手続きができているか不安なときは


合格した高校の入学手続き前段階が完了しているか心配に思うこともあるでしょう。

合格後に手続きをすることで席の確保ができ、次に高校での入学手続きがスタートします。

まずは、必要書類の提出時に不足書類がないかの確認を徹底したり、簡易書留を郵送した際の証明書を確実に保管したりするなど、事前に注意できるポイントをきちんと押さえて準備を進めましょう。


そういった対策を行っていてもどうしても心配な場合には、書類が学校に到着したタイミングを見計らって高校に直接確認の連絡を入れるのも1つの手段ではあります。

しかし、受験手続きで慌ただしい高校ではそういった問い合わせを受け入れてもらえるかどうかも不確実です。

そのため、可能な限り事前のチェックで心配をなくすようにしましょう。


高校で行われる入学手続きの注意点


また、必要書類を郵送したあと、直接学校に出向き制服の採寸などを行う入学手続きがあります。

入学する本人に任せるのも問題ありませんが、心配な場合には保護者も同行できます。

書類の提出や記入では印鑑が必要になりますので、事前の持ち物チェックで必ず印鑑を忘れないように気をつけましょう。


保護者の同伴が難しい場合には、事前に制服や体操服の取り扱いサイズを調べておき、当日は迷わず希望サイズを本人がいえるように準備しておけば安心です。


高校受験の合格から入学までの流れは遅れのないように!


高校合格が決まってから、入学手続きが完了するまでには、労力と慌ただしいなかでの準備が必要となります。
とくに入学金や入学手続き金の納入に関しては、期日を厳守して確実に振込が終えられるように気をつけましょう。


私立高校などではネット振込に対応している学校もありますので、事前に募集要項などで支払い方法や支払期日をしっかり確認しておくと安心です。

また、慣れない入学手続き書類の記入には、本人だけでは対処しきれないこともあります。

保護者は適度に様子を見守りながら、書類記入や郵送に不足がないようにチェックしてあげると安心して手続きを終えられるでしょう。


新たな高校生活が気持ちよく迎えられるように、入学手続きは期日を守って確実に完了させてください。

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